1-2 お客様の絞り込み/その1(概要)

お客様の絞り込みには、大きく2つの大切な事があります。

□「万人受け」をやめてお客様を絞り込み効率を上げる(=費用対効果を上げる)
□優先順位を決めてお客様を絞り込む(=主要お客様層から徐々に広げていく)

お客様に、自社商品・サービスを広く知って頂き買っていただきたいのに、
お客様を絞ったら売れなくなるのでは?と思うと思いますが、
世の中にはすでにモノがあふれ切ってしまい、価値観も多様化して万人受けする商品・サービスはありません。
お客様は、自分にあったものを数多くのものから選んで買っているので、
買ってくれないを前提に考えて行くことが大事になります。

お客様を絞り込むことによって、「自分のための商品だ!」「こんな商品が欲しかった!」と存在や価値について心理的に情報を伝えて購入を促すことができます。

たとえば、「誰にでも愛される○○」などの不特定多数を相手にするよりは、「健康を第一に働く女性のための〇〇」と特定のユーザーに向けて謳う方が「これ、私にぴったり!」と思うように、多くの商品・サービスの中から選んでくれる可能性が格段にあがります。

見込み客の絞り込みをしないと、経費の上でも無駄撃ちが多く発生してしまい、購入してもらえない人たちに向かってもアピールしてしまうことになります。自ら望まないお客様層も来てしまい、本来目指す、お客様層の取り逃しの可能性も高まります。
この様なことを避けるためにも絞り込みが大切になります。

市場の中から、「自社商品・サービス」の価値を見出して、適正な対価で買ってくれるお客様層を集めていくことが、既存のお客様に対しても効率的な販売促進につながります。

多くの方が誤解されてることなのですが、「絞り込む」ことは「他を捨てる」ことではありません。
「絞り込んだお客様層を中心にビジネスを展開」していくことになります。

「よく買ってくれる人はどんな人か?」
「一番必要としている人はどんな人か?」
「喜んでくれる人はどんな人か?」
を考えて行くと自然とお客様層も見えてきます。

中心となるお客様層があって、第2、第3の見込み客層を展開していくと無理なくお客様が増えていきます。
主なお客様中心に、周辺層のお客様を徐々に取り込んでいく仕組みを作った上で、
主要お客様の拡大をしていけば、
「お客様を絞り込むと他のお客様に買ってもらえなくなる」という心配がないことになります。